2015
2015年3月10日~3月30日ギャラリーアルテジオ 門司港 福岡
祈りのかたち
祈りとは、「幸福への願い」であり「希望」・・
時代、宗教が違っても祈りは同じ。
2014年初夏にスペイン美術研修旅行に行って
色々な教会や宮殿を訪れた後、そう思って絵を描きはじめました。
時に過酷な状況下で見失いそうになる希望へ
道しるべを示すのが信仰で、世界中沢山の人が祈っている。
それを支えるために芸術は生まれたのではないかなと思います。
祈りの本質は同じであろうと思います。
けれど、その表れ方はこんなにも違う。
人々は幸福を祈るのになぜ争いがおきるのか?
それぞれの違いを「知る事」と「認め合う事」が
関係をひも解くヒントになるのではないかと思います。
愛、感謝、希望、尊敬…大切なモノには形がないというけれど
憎しみや嫉妬、負のこころにもまた形はない。
憎しみは憎しみを呼び、愛は愛を呼ぶ。
その細い糸をたぐる時、それが本当には何に繋がっているのか
心の目を開いて、真実を見極めないといけない。
こころに希望を描いていても、人は揺れやすく、傾きやすいから
折に触れて、大切なことを思いだすため、伝えるために
祈りをかたちに収めるのではないかなと思います。
2015.3 田中尚美